完璧主義を治す方法
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完璧主義を治す方法
あなたは完璧主義ですか?
「何事もやるからにはきちんとしたい」
「何かを始めたら徹底的にやらないと気が済まない」
「中途半端が嫌い」
「とりあえずやざっくりと、ができない」
「細かなところまで気になってしまう」
このような傾向があると、あなたは完璧主義かもしれません。
また自分では当たり前すぎて、自分が完璧主義ということに気づかない人もいます。
もちろん完璧主義は悪いことではありません。
しかし、あまりにも完璧を目指し過ぎると様々な問題も起きてしまうのです。
では完璧主義の何が問題なのでしょうか?
完璧主義のメリットvsデメリット
完璧主義のメリット
「完璧主義」というのはどちらかというと「良くないこと」とされている風潮がありますが、果たしてそうなのでしょうか?
何事も完璧に行わないと気が済まないということは、「妥協を許さない」とも言えます。
これは仕事や作業をする上でとても重要な要素の一つになります。
完璧主義の人は、「いい加減」や「とりあえず」が嫌いですから、非常に緻密で品質の高い仕事ができます。
完璧の基準は「自分の納得感」です。
たとえ周りから「その程度でいいんじゃない?」「そこまでやらなくてもいいんじゃない?」と思われても自分が納得しないと終わりません。
実はこれは非常に優秀な要素でもあるのです。この要素が仕事や作業に向けられればより高品質な製品やよりきめ細かく徹底したサービスを提供できることになります。
世の中の「プロ中のプロ」や「職人」と言われている人や「偉大な芸術家」も、妥協を許さない完璧主義人間です。
その完璧主義があるからこそ、他の人には到達できないレベルに到達できているのです。
脚本家で有名な倉本聰さんは、「北の国から」の雪の上の足跡のシーンを撮るために、わざわざ俳優さんを東京から呼んで足跡だけの撮影を行ったそうです。
はたから見れば、「そんなの誰の足跡かなんてわからないでしょ?こだわりすぎじゃない?」と感じるかもしれませんが、これもまさに徹底的にリアリティを追求した完璧主義なのです。
そんな妥協を許さない姿勢があるからこそ、多くの人に感動を与えるドラマが出来上がるのです。
その道のプロは誰でも完璧主義です。
ですからあなたが完璧主義であるということは、他の人にはない優れた才能を持っているとも言えるのです。
まずはそんな自分に自信と誇りを持ちましょう!
完璧主義のデメリット
一方、様々な場面で完璧を求めすぎたり、極端な完璧主義になってしまうと、自分を苦しめて生きにくくしてしまうこともあります。
「自分にも完璧を求めるがゆえに、他人にも完璧を求めて裁いてしまう」
「常に自分はまだ足りないと感じ、劣等感や自信喪失つながる」
「まだ○○できるようなレベルじゃない…と新たな挑戦を先延ばしする」
完璧主義の人が抱くゴールは「完璧」です。
ですから常に「完璧な自分」と「今の自分」、「完璧な他人」と「今の他人」を比較するため「求める水準」が非常に高くなり、未達感も強くなってしまうのです。
そしていつまでたっても完璧にならない自分への自信がなくなり行動にブレーキをかけてしまうのです。
これでは人生がどんどん辛くなってしまいますし、人間関係もイライラが絶えなくなってしまいます。
ではそんな完璧主義を克服するにはどうしたらよいのでしょうか?
完璧主義から脱却する5つの思考方法
1.自分らしさを受け入れる
「完璧主義な自分」=ダメ!と決め付けるのは可哀想すぎます。
メリットでお伝えしたように、完璧主義というのはある意味、才能です。
他の人には見えない「先」が見え、そこに近づけるのですから。
ですから、ついつい完璧を求めてしまう自分に気付いたら、優しく受け入れてあげましょう。
そして逆にとことん完璧を目指してみるのも良いと思います。
そうするとさらなる才能が開花するかもしれません!
2.価値観を緩める
完璧主義で悩んでいる人の多くは、「自分はまだまだ」という価値観を持っています。
その他にも、完璧主義の人が持ち合わせている価値観は…
- もっと頑張らなきゃいけない
- 常に努力しなければいけない
- ありのままの自分には価値がない
- 自分は人よりも劣っている
- 失敗してはいけない
- 他人に迷惑をかけてはいけない
このような価値観を持っていることが多いです。
ではこれらの価値観はいつどのように出来上がったのでしょうか?
もちろん産まれながら大雑把でいい加減な性格の人もいれば、几帳面で完璧を目指す性格の人もいます。
しかし多くの場合、親が大きく影響していることがあります。
例えば幼少期の親が
- 良い成績、良い成果を出しても褒めてくれない
- いつも自分を否定したりけなしてくる
- 兄弟や友人と常に比較してダメだしをする
- 常に完璧を求め失敗を許さない
- 自分の欠点や足りない部分だけを指摘する
そんな接し方をされ続けたからこそ、「もっと頑張らなきゃダメだ!」「失敗してはいけない!」「完璧にならなければ!」という価値観が刷り込まれてしまうのです。
ですから、当時の自分としては「完璧を目指すこと」「常に頑張ること」「失敗しないようにすること」が大切だったのです。
そうしないと、親や家族に褒めてもらえなかったかもしれません。
そうしないと、親や家族にダメ出しされ続けていたのかもしれません。
そうしないと、自分に価値を見出せなかったのかもしれません。
だかこそ「完璧を目指す」ようになったのです。
そうせざるを得なかったのです。
この構造とカラクリを理解すると、「そうだよね、君も辛かったんだよね。わかるよ」とこれまで以上に完璧主義の自分を受け入れられるようになります。
そして完璧を目指す価値観も緩和されて行くのです。
3.例外を探す
自分に向けられた「自分はまだまだ」という価値観。これは自分のセルフイメージにもなっています。
- 何をやっても上手くいかない自分
- 努力が足りない自分
- 行動が足りない自分
- 人よりも劣っている自分
自分をそんなネガティブなイメージだけで見てしまっているのです。
しかし、あなたは本当に何をやっても上手く行かないのでしょうか?
全てにおいて人よりも劣っているのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。
これまで上手くできたことや、人よりも優れていることがあるはずです。
そこでぜひこれまでの人生を振り返り、以下のことを紙に書き出してみてください。
- 自分が達成できたこと
- 頑張れたこと
- 褒められたり評価されたこと
- 得意なこと
思いつくままにドンドン書き出します。
すると「何をやっても上手くいかない」が「案外上手くいったこともあるんだな」「結構がんばってるじゃん!」「人より優れていることもあるな!」そう気付けるのです。
そして「自分はまだまだ」という価値観も緩和されて行くのです。
一般的に完璧主義の人は他の人よりも努力家で行動派です。ただそれに自分が気付いていないだけなのです。
ぜひ自分の中にある「イケてる自分」に気づいて行きましょう!
4.人との比較をやめる
完璧主義の人は、自分の短所と他人の長所を比べてしまいます。
例えば、スピーチが苦手なら同じくらいに苦手な人と比較などせず、社内で一番スピーチがうまい先輩と自分を比較して「自分はダメだ…」と落ち込みます。
営業に自信がない人なら、営業成績がトップの人と比べ落ち込む。
勉強が苦手なら勉強ができる人と比べて落ち込む。
コレ、誰だって落ち込みます(笑)。
常に自分よりも良い成績や成果を出している人と比べているのですから、劣等感が生まれない訳がありません。
人には様々な要素や能力があります。
例えば、Aさんがスピーチが上手い先輩に劣等感を感じているとします。でも実はその先輩は字が下手で、字が上手いAさんに劣等感を感じているかもしれません。
比較というのは、どこで切り取るのかによって全く見え方が違ってきます。
ウサギとカメだって、陸上では俊敏なウサギとのろまなカメですが、水中で競争すればカメの方が断然俊敏なのです。
ですから、自分が劣等感を感じてる人でも、土俵が変われば見え方や評価が全く違ってくるのです。
自分には他の人にはない自分のやり方、才能や特性、性格や人間性があるんだと、再認識しましょう。
地球上75億人いれば、75億通りの自分らしさがあるのですから。
5.この瞬間の完璧を知る
完璧主義によって悩みが増えてしまうのは、2つの意識があるからです。
1つ目は、「今の自分は完璧じゃない」という意識。
もう一つは、「他に完璧がある」という意識です。
確かに、こんな状態になりたい!こんな自分になりたい!と、目指すべき目標があることは素晴らしいことです。
しかし、私たち人間は常に発展途上です。常に意識進化しているということです。
ですから、ある段階に辿り着かなければ何かができない、と思っていると、いつになっても行動を起こせずに時間だけが過ぎ去ってしまいます。
例え未完成でも、不完全でも、見切り発車でも、失敗するかもしれなくても、OKなのです。
今の自分、今の段階で出来ることを精一杯行う。
今の自分にできる100%を表現する。
それこそが正しい完璧を目指す姿なのです。
なぜなら「あなた」という存在にとって「あなたでいること」が既に完璧な状態なのですから。
ぜひ、今この瞬間の自分を裏切らずに誠実に向き合い、行動を起こして行ってください。
きっと今のあなたが思い描いている「完璧」以上の何かが手に入るかもしれません。
まとめ
石庭で有名な京都の龍安寺がありますよね。
この龍安寺に有名な蹲踞(つくばい)があります。「つくばい」とは、茶室に入る前に手を清める手水鉢(ちょうずばち)のことを言います。
このつくばい、龍安寺では「知足のつくばい」と呼ばれています。
これです↓
上になにやら文字が書かれていますよね。
このシンボル図。
なんと書いてあるでしょうか?
これは上から時計回りに「吾唯足知」という文字が書いてあるのです。
4つの漢字に共通する「口」の文字を真ん中で共有しているのです。
「吾唯足知=われただたるをしる」と読みます。
私が大好きな言葉です。
私たちはとかく足りない部分にばかり目が行ってしまいます。
そしてそれが苦しみや悩みの根源にもなってしまうのです。
しかし、既にあるものやあることなど、足りていることに目を向け、知ることが大切なのです。
「自分は既に満ち足りた存在なんだ!」そんな意識を持つことで感謝が生まれます。
「自分が満ち足りた存在なんて、そんなこと思えない!」
と強く感じる人ほど、完璧主義になっている可能性があります。だからこそこの言葉を胸に刻むと良いのです。
この世には「不完全な完全さ」というものがあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは話せません。歩けません。自分の力だけでは生きてはいけません。
大人の人間から見ると「不完全な存在」に見えるかもしれません。
しかし、赤ちゃんは赤ちゃんとして完全な存在なのです。
今のあなたも完全な存在です。
今はできないことがあっても、足りない部分があっても、「不完全さを兼ね備えた完全な存在」なのです。
「吾唯足知」ぜひあなた語録に付け加えてみてください。
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